整体　股関節痛　回想記

整体業を何年も続けていると色々な症状の人と出会います。その中でも思い出のある症状の方の事を回想記の中で書いていこうと思っています。

股関節

Zero整体院を開業して本当に初期の初期に来られた方の一人です。その方は当時でその七十歳を過ぎていたと思います。症状は股関節が痛くて寝れない。毎日座薬を飲んで寝ていると。病院にも色々行ったが治らないと言われていました。もう数か月になると言っていました。早速施術を始めましたが、かなり悪い状態なのと高齢な事も考えると、どの位回復するのかという想像もつかなく手探りでやっていました。キチンと通ってはくれるんですが約3ヶ月ほどしても症状にほとんど変わりがありません。それでも通ってくれるのですが施術を受けてもほとんど効果は感じられないと言われながら施術をしてお金をもらうことが実は自分の中で心苦しく苦痛だったのです。効果も出ないのにお金をもらう事に申し訳ない気持ちがありました。当時は。なぜなら自分でもこの人は良くならないだろうと諦めの気持ちも出てきていたからです。今で言う心が折れかかっていたのでしょうか。でも通院されるんですよね。

逆に来るのを止めてもらう方がよっぽどこちらの気持ちが楽だったかも知れません。全ての人を、色々な症状を全て良くできるわけではありません。今でも良くできない事は多々あります。整体士は万能ではありません 。医者がすべての病気を治せるわけでもありません。そんな中、ずっと来ていただけるのでふと聞いてみました。なぜ全く変わらないのにきているのかと。れは一生懸命、施術してくれるからだよと言われました。当時は驚きました。最近たまにブログで書く魂の籠った施術は初期の頃は出来ていたのかも知れないですね。経験や技術は未熟だったとは思いますが。

諦めない

その言葉に報いる為に来ていただける間は諦めずに頑張ろうと施術を続けていました。それからまだ3ヶ月ほどして痛みが徐々に薄れていき、ほとんど痛みもなくなってきたのが気づけば半年位が過ぎていました。痛くなくなったからと、すぐ辞めたらまた痛くなっても困るのでもうしばらく来るよと言われてあと半年ほど来院されました。正直、自分の方が諦めかけていたところがありました。その方が一生懸命、来院された結果であって整体士が諦めたら駄目だ。常に諦めずに頑張って行かないといけないと言う事を教えられたことでもあります。

今は開業して15年は過ぎましたので経験もそれなりに積んだと思いますし技術も昔よりは上がっているだろうし1番に考えないといけないのは慣れてきて足りなくなった物、欠けてきた物ですね。欠けてきた物と手に入れた物の差し引きがあります。自分の今の現在地は何処なのでしょうか。何時も考えています。