整体　粉砕骨折　回想記

2021年　２月よりブログの更新を毎週月曜日の夜に変更しました。
整体業を何年も続けていると色々な症状の人と出会います。その中でも思い出のある症状の方の事を回想記の中で書いていこうと思っています。

骨折も色々

｢粉砕骨折｣というのは、骨片が3つ以上に分かれた骨折、要するにバラバラになった骨折です。複雑骨折とは呼びません。また、軟部組織（皮膚･筋肉）損傷の程度により、開放骨折と閉鎖骨折（または皮下骨折）に分けます。開放骨折とは創があり骨折部と外界が交通している骨折のことで、合併症（皮膚壊死、感染、癒合不全など）が多く治療が難しい骨折です。骨折の部位、程度、原因、形態、軟部組織損傷により治療法は異なります。

骨折もいろいろあります。圧迫骨折や疲労骨折や粉砕骨折や亀裂骨折等、色々とありますが来られた人で仕事中に大きいローラーの中に足が巻き込まれ膝から下に大怪我を負い3回の再生手術を受けその後は労災で生活している方が紹介で来られました。数年前の話ですが、身内の人から見ても顔を合わせる度に痛い痛いというのがもはや口癖のようになっていて歩くのは痛いのでとても造作そうでした。

とても良くなって元気に歩き回れるようになる様な状態でもないのでどこまで改善できるかわからないのですが痛みがどれ位、軽減できるのかという中で始めました。本人も少しでも良くなれば儲けものぐらいの
感じだったと思います。

その方は現場系の人で、ちょっと口が荒くこっちが話したことで気に食わないことがあると喧嘩腰で喋ってくるような人でした。最初の頃はちょっと大変だった記憶があります。正直、紹介してくれた方の親戚の方でしたから気を使っていましたが苦行の様でした。暫く経ってから紹介してくれた方が痛い痛いというのはもうほとんど口癖のみたいだけど、以前よりはだいぶ良くなっているみたいだという話は聞いていました。

ほとんどの人が痛みが軽減したとしても、少しでも痛いと痛い痛いと言ってくるので、痛みが全くなくならない限りは常に痛いと言われるという事にもなります。その頃、自分が交通事故にあって肋骨を2本骨折と腰椎の圧迫骨折で整体院を半年位閉める事になりました。そしてまた再開するとなった時に電話するとその方はすぐに来てくれた人の一人でした。

優しくなったなぁ

まさかその方がすぐに来てくれるとは思っていなかったので、人はわからないものだなあと思いました。もし貴方が今通われている整体院が休業になったら暫く整体に行くのを辞めますか？それとも何時再開するかも知れない整体院を待ちますか？殆どの人が待ったりしません。今自分が痛いならすぐにネットで探したり知り合いに聞いたりして別の所に行くでしょう。でも待っていてくれた方も何人かいてくれてそれは整体師冥利に尽きると言うか本当に嬉しかったです。数人かもしれませんが自分を必要としてくれる人がいるという事です。それは本当に嬉しかったです。

その方も待っていてくれた方で連絡するとすぐに来てくれました。それで暫く経っていろいろ話をしていると事故後、お前は変わったなと言われました。何が変わったんだろうと聞くと、事故にあってから自分が痛い思いをしたから痛い人の気持ちがよく分かるようになったんじゃないか？と。以前よりは優しくなったなあと言われました。

そんな事を言われると思ってなかったので、かなりびっくりした思い出があります。それからしばらくしてその方は癌が見つかってそちらの方の闘病になったので、それ以降はお会いはしていないんですが思い出に残る人の一人です。

人の出会いは一期一会。